新築に木造が多いのはなぜ?│住宅の8割が木造である7つの理由
日本では注文住宅というと、鉄筋コンクリートや鉄骨造りより先に「木造住宅」が思い浮かびます。
国土交通省の資料によると、8割を超える低層住宅が木造で作られているとのこと。
どうして日本の住宅は木造が多いのか、その理由を木造住宅ならではのメリットから見てみましょう。
逆に、木造住宅が抱えるデメリットについても、一緒に把握しておきましょう。
新築で木造住宅を建築するメリット
住宅を木で建築するメリットは何でしょうか。
主な理由を7つ解説していきます。
材料が安価で建築費用を安くできる
1つめは「材料が安価」であることです。
木造建築の主な材料である木材は、他の鉄筋コンクリートや鉄骨といった素材と比べて材料費を安く仕入れることができます。
坪当たりの単価で考えると、木造は鉄筋コンクリートの2分の1の費用で済む場合も。
結果として、建築費用を抑えることができ、家計への負担を小さくできます。
鉄骨やコンクリートと比べて軽量
2つめは「他の材料と比べて軽量」なことです。
木造の住宅を1とすると、鉄骨造で1.5~2.5倍、鉄筋コンクリートで3倍にもなることも。
同じ建坪の家でも、木造建築の方が建物の重量を軽くできるのです。
建物が軽いと、家を支える地盤に与える負担が少ないので、不等沈下の可能性を低くできたり、地盤改良の費用を抑えたりできます。
さらに、地震が発生したときに建物にかかる力は建物の重さに比例します。
建物が軽い木造建築は、他の構造と比べて小さな力を耐えればよいことになります。
内部に空間があるので断熱性に優れる
3つめは「断熱性能が高い」ことです。
木材の中には多くの隙間があり、たくさんの空気を含んでいます。
この構造のため、熱を伝えにくい性質を持っていて、他の材料と比較して高い断熱性能を持ちます。
結果、他の構造材よりも壁の中で結露が発生する可能性を低くでき、カビの生えない健康的な住宅環境を維持できます。
吸放湿性があり調湿作用を持つ
木材は「湿気を吸放湿することで調質作用」を持ちます。
先述したとおり、木材はたくさんの空気を含みます。
木材が接する空気の湿度が高ければ湿気を吸収し、低ければ湿気を放出。快適な湿度になるよう自動で調節してくれるのです。
木ならではの手触りや心地よい匂い
木材は「木ならではの香り・手触り」を持ちます。
森林に足を踏み入れると、木々ならではの香りがするでしょう。こうした香りは、木材から発せられるもので、フィトンチッドとも呼ばれます。
自律神経の安定や、ストレスの減少に効果があるとも言われています。
また、無垢の木材に触れると、じんわりとした温かみが伝わってきて、心が安らぐでしょう。
旅行先で旅館に宿泊したときに感じる、木の香りや手触りはストレスを解消させてくれます。自宅でも同様の体験ができるのが木造住宅の強みです。
増改築がしやすく間取りの変更がしやすい
「増改築のしやすさ」も強いメリットです。
家を増築したい、減築したいと考えたとき、木造住宅であれば家の仕上げ部分を取り払い、構造用の木材が露出すれば、木材を追加したり取り払うことで、他の構造と比べて簡単に増改築ができます。
子供が増えて部屋に間仕切りを入れる、子供が巣立って2階部分が不要になったので取り払う。こういった工事もスムーズに対応できます。
様々なデザインに対応している
同様の理由で「様々なデザインに対応している」こともメリット。
ひと口に木造住宅と言っても、純和風・キューブ型・南洋風など、構造部分の自由度が高いことから様々なテイストの建築に対応しています。
構造部分に限らず、室内の装飾も木を用いることで様々な機能・デザインを持つ内装を実現できます。
木造住宅の抱えるデメリット
続いて、木造住宅が抱えるデメリットも紹介します。
シロアリの被害を受けやすい
木造住宅は、他の構造と比べて「シロアリの被害を受けやすい」といわれます。
その理由は、木材内部がシロアリの巣として適した環境になっているからです。
一方で、新しい日本の木造住宅はシロアリ被害に遭いにくいともいわれます。
これは、地面全体をコンクリートで覆うベタ基礎が一般化したことや、防蟻処理の必要性が浸透したことで、シロアリ対策を定期的に施工するお家が増えたことが要因と思われます。
使用する材料にばらつきが出る
「使用する材料にばらつきが出る」こともデメリットです。
木材はひとつとして同じ材料はありません。
枝ぶりや年輪のでき方など、成長の仕方が木によって異なるからです。
風合いがひとつずつ違うので、それを味として捉えるか、ばらつきとして捉えるかは感じ方によります。
問題は強度にも違いが生じる点です。
年輪のでき方や節の有無で強度にばらつきが出るので、梁・桁に使用する際は想定より厚めの材を用いるなどの対策が必要になります。
一方で、木材を細かく砕いて、再度整形し直す合板は正確に強度が測れるので、無垢の木材と合板を上手に組み合わせることで弱点の解消を図れます。
木材をふんだんに使った住宅の事例
では、実際に木を使うとどんな注文住宅が完成するのでしょうか。
建築の実例を見てみましょう。
ダイナミックな勾配天井と無垢板
広々としたリビングに大きな開口部、そしてダイナミックな勾配天井が印象的な注文住宅です。
天井には無垢板が張り付けられており、独特の質感が高級感を演出しています。
横断する梁や、柱・手すりなど他の木材も同系色で塗装されており、重厚感を感じる空間になっています。
見た目のデザインに加えて、天井から降りてくる香りにも木のよさを感じる空間です。
落ち着きのLDK
一般的な平天井に無垢の木材を渡したリビングです。
床・柱・梁が印象的な色に着色されて、落ち着きを感じるデザインに仕上がっています。
独特な色味は直射日光の当たらない場所の方が顕著です。
キッチンも同様の色味で統一しており、高級感あふれる空間づくりに成功しています。
明るめの色味でまとめたLDK
上の事例と対象的に、柱や梁、床を明るい色味で統一した空間です。
壁紙も明るめの白を選択しているので、取り入れた光が部屋中に行き渡っています。
着色の色味でガラリと雰囲気が変わることが分かる事例です。
造作に使われる木材に注目
→施工事例:石岡市 心地良い距離感と開放的な空間に心躍る二世帯住宅
木材は構造部分、および床だけに使うものではありません。
建具の枠、天井の縁取り、床の間や神棚など、あらゆる場所の造作にも用いられます。
木の汎用性の高さを再確認してみましょう。
まとめ│国内新築8割が木造 理由がある
国内の新築住宅の8割が木造建築。
その理由について、木材の特徴とともに解説しました。
日本で古来から使用されてきた木材は、柱や梁などの構造部分から仕上げまで、様々な場所に用いられます。
その理由は、材料単価が安いことに加えて、高い耐久性、断熱性、調湿作用など様々なメリットがあるからです。
木材のよさを再認識して、木をふんだんに使った住宅の建築を検討してみましょう。
無垢の木材でつくる理想の平屋
茨城県で平屋を検討している人はぜひ『エーベンハウス』にご相談ください。
平倭の家は、無垢の木材をふんだんに使用して、入った瞬間木の香りに包まれます。
木の良さを体感するためには、実際に木を見て、触れるのが一番です。
ぜひ、木を体感しにモデルハウスにお越しください。
エーベンハウスではどんな家が建てられるかを体感できるモデルハウスを展示しています。
2階建ての「木づきの家」、そして平屋建ての「平倭の家」です。
コンセントの配置も含めて、細かな点にも注目して見学会に参加することが大事です。
また、構想段階・設計段階・建築段階と家やコンセントへの要望も変わるもの。
ぜひ、たびたび足を運んでみましょう。
〒315-0001 茨城県石岡市石岡13446−36