【老後を考えた2階建ての間取り】後悔を防ぐコツ│茨城の実例も紹介
注文住宅を建築するとき、夫婦や子どもたちのことを考えますが、同時に考えたいのは「老後」のことではないでしょうか。若いうちだけでなく、老後まで考えて設計をすれば、いざ足腰が弱くなってしまったときに後悔せずに済むでしょう。
本記事では「老後のことを考えると平屋がよい。一方で予算や土地の関係で2階建て住宅を建築する」という人に向けて、2階建ての住宅を建てた人が高齢になったときに、どんなことに後悔を感じるのかを解説します。
後悔を感じないために取れる対策も紹介するので、老後まで見据えて家を建てる人は参考にしてみてください。記事の終わりでは、茨城県で実際に建築された、老後でも住みやすい家の事例も紹介するので、合わせて見てみてくださいね。
目次
2階建てを建てると、老後何に後悔する?対策は?
新築で2階建て住宅を建築すると、一体何に後悔を感じてしまうのでしょうか。よく聞かれる事例を6つ紹介します。
(1)1階で完結する間取りにすればよかった
通常、家づくりは1階と2階、全体で生活が完結するように設計します。しかし老後「1階で完結する間取りにしておけばよかった」と後悔してしまいます。足腰が弱ってきても、2階に主要な収納があったり、寝室がある場合は階段を使わざるを得ないからです。
対策:1階に寝室にできる部屋を用意しておく
水回りはもちろんのこと「寝室や収納も含めて、1階で完結する間取り」にしておくと、老後も後悔を感じることは少ないでしょう。老後だけでなく、30代、40代のときも、1階部分で完結する間取りの場合は上下動がなくなるため、快適な生活につながります。
ただし、1階部分を増やすほどに屋根・基礎の施工範囲も広がるので、建築費用が高額にならないよう調整は必要です。
(2)玄関と駐車場の雨対策を考えればよかった
年をとると段々、体の動きがゆっくりになります。そんなとき、雨に降られてしまうと買い物や服が濡れてしまい、不快感を感じます。体が冷えると風邪にもなりやすいので「外出時に雨に濡れない」対策を取りたいと思うのは当然のことです。雨対策を考えていなかった人は「外構計画のときに考えておけばよかった…。」と後悔します。
対策:玄関の軒庇をしっかり ・ カーポート用の余裕も
注文住宅の設計・建築の段階で「玄関の軒庇をしっかり出す」ことを要望に加えておきましょう。
また、カーポートについてはすぐに使う予定はなくでも、カーポートを設置できるだけの隙間を建物との間に設けておきましょう。
(3)階段に手すり用の余裕を設けておけばよかった
どうしても生じてしまう2階への移動。手すりがあると便利ですが、新築で計画する当初は費用の増加などを気にしてしまい、余裕ある階段を見送ることがあります。しかし、老後が近くなり手すりを取り付けたいと考えても、階段の幅に限界があるため手すりを取り付けられないか、付けても窮屈な階段になってしまいます。
対策:階段は少し余裕をもって作る。他の場所も。
老後も見据えて注文住宅を建築するなら「階段や廊下といった通路は余裕をもって作っておく」ことをおすすめします。柱や構造壁といった部材は、一度設置すると移動することが難しいもの。老後まで考えるなら最初から大きく作りましょう。
なお、大きめの廊下や階段は老後だけでなく若いときでも、荷物の運搬や洗濯物の出し入れなど家事を行うときに恩恵を感じるでしょう。
(4)掃除が楽になるよう単純な形にしておけばよかった
老後に後悔する家の条件に「複雑な形の家」があります。
家は複雑であるほどに建設費用が高額になります。さらに屈曲部が多くなるので、定期的なメンテナンスコストも高額になりがち。雨漏りなどのリスクも高くなります。
日々の掃除のことを考えても、単純な形の家の方がメリットが大きいでしょう。屋根の形が特殊であれば落ち葉やホコリが溜まる可能性が高くなり、壁面に凹凸があれば壁面にコケが生えたり、ゴミが溜まる可能性が高くなります。
室内についても同様で、床に段差が多いほうが、壁に凹凸が多い方が日々の掃除は大変になります。
対策:総二階 ・ 間取りもシンプルにしておく
掃除や定期的なメンテナンスを楽に、費用を抑えたい場合は「総二階の家・シンプルな間取りの家」を目指しましょう。
総二階で壁面に凹凸がなく、間取りも長方形を組み合わせたシンプルな間取りなら、先述したお手入れの手間や費用を大幅に抑えられるでしょう。建設費用も抑えられるので、費用を節約したい人にもおすすめできます。
(5)1階に大型の収納を設けておけばよかった
2階建ての間取りでは、大型の収納は2階に設けられることが多いです。その理由は水回りやリビングなど、生活するうえで絶対に必要な部屋を1階に配置するため。高齢になると階段が辛くなるので「1階にも十分な収納を設けておけばよかった」と後悔を感じてしまいます。
対策:2人に十分な収納を確保しておく
対策としては「2人の衣食住が賄える程度の収納を確保すること」が挙げられます。
子どもも含めた家族全員分の収納を1階に設けると、1階の床面積が大きくなり建築費用が跳ね上がってしまいます。子どもが巣立ったあと、夫婦の生活が1階で完結できるように、夫婦の物を収納できる場を確保しましょう。
確保するのは収納の量だけではありません。大きな物が置ける場所、小さな物が置ける場所、ハンガーラックなど、多用な収納を設けるように意識しましょう。
(6)玄関・階段室から冷気を感じる
暖かさ寒さに直結する温熱環境は、老後の生活の満足度にも大きく影響します。暑さ寒さを感じながらの生活は心身に負担を強いるからです。寒さを感じやすいのは、開閉で冷気が侵入する玄関や、2階の冷気が下りてくる階段室といった場所です。冷気を遮断して、LDKの温熱環境をよくする工夫が必要です。
対策:建具を用意して、閉め切れるように
具体的には「建具を用意すること」が理想的です。特に移動の際に邪魔にならない、引き戸が望ましいでしょう。建具で締め切ることができれば、熱気・冷気の侵入の多くを防げます。
間取り上建具を設置しづらい場合、ロールカーテンや間仕切りも効果を発揮しますが、建具に比べると効果は限定的です。可能なら建具を設けて、しっかり対策を取りましょう。
【老後まで快適に住める】茨城県の事例を紹介
最後に、茨城県で建てられた2階建ての注文住宅を紹介します。2つの事例を紹介しますが、どちらも老後の住まいとしても使える間取りになっているので、参考にしてみましょう。
広々としたLDKと和室が一体となった2階建て
1つ目の事例は、東西方向に広いLDKが印象的な2階建てです。和室が隣接していて、老後はLDKで生活、和室で就寝と1階部分で生活が完結する住まいです。
一般的には狭くなってしまいがちな洗面室を広々取っている点にも注目です。
南側の大きな引き違い窓からは光が燦々と降り注ぎます。大きな掃出し窓は、車を横付けしやすいので、足腰が弱ってからは、こちらの掃出し窓から出入りする手段も取れます。
2世帯住宅に学ぶ老後の住まい方
続いて紹介するのは、2世帯住宅の2階建て注文住宅。親世帯が1階部分で生活しつつ、水回りは子世帯と共用します。LDKやキッチンなど主要な生活空間も共用。このため十分な収納を設けている点に注目です。
こちらの事例も洗面脱衣所を広々取っています。セパレートにすることで、誰かが入浴していても洗面台を利用しやすい点も注目です。
まとめ│将来を見据えた注文住宅を
「注文住宅を建てるなら老後のことも考えたい。でも、予算の関係から2階建てかな?」と考えている人に向けて、後悔を防ぐコツや参考になる事例を紹介しました。
注文住宅は20年、30年と長く付き合っていくものです。今だけでなく将来のことを考えて設計すると、足腰が弱くなったとき「しっかり考えていてよかった」と思う日が来るでしょう。
なお、これから土地を探す人は、少し郊外にも目を向けて土地価格を抑え、平屋を建築する手もあります。老後のことを考えると好ましい選択。一度考えてみましょう。
エーベンハウスは日本の木、茨城で育った木で家づくりをする工務店です。無垢材には、快適で安全な家を支える建材としての特性を備えています。
木造住宅は寿命が短いと思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、それは家の建て方によって大きく変わります。エーベンハウスは子や孫の代まで安心して暮らせることをコンセプトに無垢材の家を建てています。
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