木造の家は木の質にこだわるべき理由|木造住宅のデメリットと対策について
日本の戸建て住宅の大半を占める木造の家、これからの長い時間を過ごす大切な場所ですから品質や性能にはしっかりこだわりたいものです。
今回は木造の家についてメリット・デメリットと対策、建てるとき見るべきチェックポイントなどをまとめました。
なんとなく選ぶのではなく、しっかりこだわって長く安心して暮らせるマイホームを建てましょう。
目次
木造の家は木の質が重要!
当然のことではありますが、木造住宅の品質や耐久性には使用する木材の質が大きく影響します。
注文住宅では価格・設備・デザインなど見るべき項目がたくさんありますが、「どんな木を使っているか」という点にも注目してみて下さい。
どんなに良い設備や建材を使って建てても、土台や柱がしっかりしていないと歪みやひび割れなどが発生してしまいます。逆に良い木材を使ってしっかり建てた住まいは、メンテナンスしながら長く暮らすことができます。
木造の柱や土台は目に見えない部分ですが、品質に大きく関わりますのでしっかりチェックしましょう。
木造住宅の構造種類
まずは一般的な木造住宅のタイプを大きく2種類に分けて解説します。ここから派生した工務店オリジナルの工法などもありますが、基本だけ抑えておきましょう。
・木造軸組工法
日本発祥の木造軸組工法は、国産住宅の大半で採用される伝統的な構造で「在来工法」とも呼ばれます。柱・土台・梁を中心とした構造で、建築中の骨組みを見かけることが多いですよね。
木造軸組工法は窓の位置や間取りの自由度が高く、将来間取り変更しやすいなどのメリットがあります。
・2×4工法(ツーバイフォー)
北米発祥の2×4工法(ツーバイフォー工法)は、2インチ×4インチの材木とパネルを組み合わせた構造です。
天井・壁・床の6面体で家全体を支えるため耐震性を持たせやすく、パネルを組み立てるだけなので工期が短い点も特徴。
日本では少数派の構造ですが、輸入住宅など海外設計の住まいで採用例が多いです。
木造の家のメリット
・コストパフォーマンスが良い
木造建築はコストパフォーマンスが良く、耐震性能や断熱性は確保しつつリーズナブルな価格で建てることができます。
木造と同じサイズの家を鉄骨や鉄筋コンクリート造で建てる場合、同じ予算で納めるのは難しいでしょう。
・プランの自由度が高い
軽量で強度のある木材は加工をしやすく、デザインや間取りの自由度が高いのも特徴です。
ほかの工法よりコストが安いため、結果的に選択肢が増える点も自由度の高さにつながります。
・化学物質を減らすことができる
木造の家は接着剤を使わない無垢材を選ぶことで、化学物質の少ない住まいにすることができます。アレルギーの方や小さなお子さんが居る家庭でも、安心して暮らせるのは大きな魅力といえるでしょう。
木造の家のデメリットと対策
・木の品質に左右される
自然由来である木材は温度や湿度の影響を受けやすく、品質が悪いと反ったりねじれたりして住まいに狂いが生じます。柱や土台は壁の裏に隠れて見えなくなってしまう部分なので、チェックが難しい部分ではあります。
【対策】⇒国産の乾燥材を選ぶ
これから長く住む木造の家は、なるべく国産でしっかり乾燥させた木材を使って建てるのがおすすめ。
輸入材とくらべて日本の気候で育った木は狂いにくく、しっかり乾燥させることで品質も安定します。
ハウスメーカーや工務店を選ぶときは、価格や設備だけでなく「どんな木材を使っているか」注目してみてください。
・シロアリ被害に遭いやすい
鉄やコンクリートと違い、自然素材である木を使う木造住宅はシロアリ被害の可能性があります。土台や柱をシロアリに食べられてしまうと、本来の強度を保てず地震による倒壊リスクが増えてしまいます。
【対策】⇒シロアリが嫌う木材を使う
木造住宅のシロアリ被害防止は駆除剤などを使うのが一般的でしたが、最近はヒノキやヒバといったシロアリが嫌う木材の防蟻性能も注目されています。
薬剤は一定期間で効果が低下するため再塗布が必要ですが、シロアリが嫌う木材は安定した防蟻性能が期待できます。
シロアリ対策については、わたしたちハウスメーカーの保証体制もチェックしてみてください。
・雨漏れや水漏れに弱い
微妙なすき間からの雨漏れや水道管の水漏れなどで土台や柱が濡れると、腐食して耐久性が大きく低下してしまいます。
水濡れによる腐食はどんなに良い木材でも防ぐことはできないため、しっかり対策すべきポイントです。
【対策】⇒点検制度のある会社を選ぶ
複雑な構造の一軒家で、雨漏れや水漏れを100%防止することはできません。雨漏れ・水漏れトラブルを防ぐためには、定期点検制度があるハウスメーカーや工務店を選ぶのが効果的です。
短い間隔で点検を実施すると不具合を早期発見することができ、被害が広がる前に補修することができます。
施工店選びの際は保証期間や内容にくわえて、定期点検の実施タイミングにも注目してみましょう。
木造の家を建てるときのチェックポイント
木造住宅を建てる際、目に見えない部分でこだわるべきポイントをまとめました。
・柱や土台の太さや産地
一般的な木造住宅では、柱や土台のサイズが3寸5分(約105mm)と4寸(約120mm)の2パターンに大別されます。
太ければ良いというわけではありませんが、太い柱を使うことは耐震性へのこだわりとも言えます。
また長く暮らすことを考えると、日本の気候で育った国産材だと安心ですよね。
・骨組みの構造
木造軸組工法の基本的な構造はほどんどのハウスメーカーで共通ですが、見えない部分の構造は違うことも多いです。
フローリングなどの仕上げ材で見えなくなってしまう部分の構造は、施工店のこだわりがあらわれる部分。耐震性や断熱性への取り組みについて、しっかりチェックしましょう。
木造の家でよくあるギモン
・冬は寒くない?
木造の戸建ては冬寒いイメージが定着していますが、現代の断熱性能なら昔のように寒いことはありません。
確かに昔から日本では高温多湿な夏の快適性が重視されてきた歴史があり、木造住宅の断熱性はあまり高くありませんでした。
最近は地球温暖化防止への取り組みもあり、しっかり断熱処理をした暖かい住まいづくりがスタンダードになっています。
すべての窓もペアガラスが基本になってきたため、木造だから特別寒いということはほとんどないでしょう。
・寿命はどれくらいですか?
木造住宅の寿命は30~40年と言われることもありますが、設備や内外装をメンテナンスすれば柱・土台・梁はもっと長く使うことができます。
キッチン・ユニットバス・洗面・トイレなどの水回り設備は、基本的に30年前後が交換時期といわれています。昔は交換を前提とした構造ではありませんでしたが、今はリフォーム用の設備もたくさんリリースされています。
鉄骨造や鉄筋コンクリート造とくらべても木造住宅の寿命が短いということはありませんので、ご安心ください。
・耐震性は問題ない?
現在の住まいは法律で定められた耐震基準をクリアしないと建てられないため、基本的に新築住宅の耐震性が問題になることはありません。
ただし同じ木造でも、工務店やハウスメーカーによって耐震性への取り組み方はさまざま。基礎や柱・筋交いなどの構造にも注目して、耐震性にこだわる会社選びをしてみましょう。
・火災のリスクは高くないですか?
鉄やコンクリートより木材が燃えやすいのは事実ですが、木造住宅の火災リスクが特別高いということはありません。
例えば鉄筋コンクリート造のマンションも、内装には木材やビニールなど可燃性の建材があるため火災は発生します。鉄骨造の戸建ても同様に、木造と比べたときの火災リスクはそれほど変わらないといって良いでしょう。
まとめ:木の質にこだわって快適&安心な木造住宅を
木造住宅と一口で言っても、ハウスメーカーや工務店によって性能や品質はさまざま。長く暮らす大切な住まいですから、しっかり木の質や構造にこだわって快適かつ安心なマイホームを手に入れましょう。
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