平屋を建てる費用相場とは┃価格の決め手となる要素を分かりやすく解説
- 「平屋を建てると、どれくらいの費用がかかるんだろう?」
- 「平屋を建てる費用と2階建てを建てる費用はどう違うの?」
- 「平屋を建てるとき、どんな工夫をすると費用を抑えられるの?」
これらの疑問に答えるべく、茨城県を拠点に家づくりを行っているエーベンハウスが、平屋を建てる費用相場や、費用を抑える方法などをお伝えします。
【このコラムのポイント】
- 平屋を建てる際の費用は土地の有無や地域によって大きく異なり、工夫次第で費用を抑えることができます。
- 平屋の場合、同じ広さで比較すると2階建てよりも坪単価が高くなる傾向があります。
- 平屋のメリットとして、バリアフリー対応や快適な居住空間、コミュニケーションのしやすさが挙げられます。
目次
平屋とは?建てるメリットや魅力を解説
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平屋とは、1階建ての住宅で、階段がないため上下階の移動がなく、LDKや寝室、バスルーム、トイレなどの生活に必要な設備がすべてワンフロアにある造りの住宅のことです。
平屋は上の階を支える必要がないため構造的に安定性が高く、強風や地震に強い点が特徴です。
平屋のメリット
平屋は、生活に必要な設備のすべてがワンフロアに集約されているため、生活動線がシンプルかつコンパクトにまとまりやすいのが大きなメリットです。
また、階段がないためバリアフリー対応が容易で、部屋と部屋の距離も短いため、老後も快適に暮らしやすい点もメリットとして挙げられます。
ご家族がいる場合は、お互いの気配を感じやすく、コミュニケーションが取りやすい点もうれしいポイントです。
【関連コラム】【茨城・平屋】シンプルな家の良い点や代表的なデザインとは|居心地良く暮らすためのポイント
平屋を建てる際に必要な費用相場
平屋の建築費用は、土地が有るか無いかによって大きく変動します。
土地を含めない、平屋を含む注文住宅の建築費用は、全国平均で3,717万円※です。
一方、土地と建物をセットで住宅ローンを組んだ場合の、平屋を含む注文住宅の建築費用は、約4,694万円※に上ります。
また、建築費用は地域によっても異なりますので、注意が必要です。
建築費用が心配な方は、メーカーや工務店に見積もりを依頼してみることをおすすめします。
参照元:【PDF】住宅金融支援機構公式HP「2022年度 フラット35利用者調査」
平屋を建てる際の費用について知っておきたいこと
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ここでは、平屋を建てる際の費用について知っておきたいことを解説していきます。
平屋を建てる費用を左右する要素
平屋建築の費用は様々な要因に影響されます。
まず、広さや間取りです。
一般的に、平屋の方が2階建てよりも基礎や屋根の面積が広くなります。基礎や屋根の面積は、建築費用に直結する要素であり、平屋の建築費用が高くなる一因となります。
また、前述したように、土地の有無も費用に大きく影響します。
土地なしの場合は建物のみの費用に注力できますが、土地ありの場合は土地代も加わるため、総合的な計画が必要です。
さらに、エリアによっても費用相場が異なるため、地域特性も考慮する必要があります。
平屋を建てる際の費用が高額になる要因
平屋を建てる費用の内訳と高額になる要因を理解することも重要です。
建物本体工事、付帯工事、諸経費などから構成される、平屋を建てる費用の内訳を把握しておきましょう。
特に、付帯工事や諸経費は金額の変動が大きいため、見積もりの段階から注意が必要です。
建築費用を抑えるためには、適切なプランニングと工務店の選定が欠かせません。
平屋を建てる費用を抑えるコツ・工夫
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ここでは、平屋を建てる際に費用を抑えるコツ・工夫を解説していきます。
間取りを工夫する
平屋の間取りを工夫することで、平屋を建てる費用を抑えることができます。
たとえば部屋の数を減らし、壁の仕切りを最小限にすることで、材料や施工費を節約することが可能です。
特に子ども部屋は、部屋の仕切りを室内カーテンなどで代替することで、コストの削減につながります。
設備や素材でコストダウンする
平屋を建てる費用を抑えるためには、設備や素材の選択にも注意が必要です。
システムキッチンやユニットバスなどの住宅設備を見直し、必要最低限の機能を備えたものを選ぶことで、コストを削減できます。
また、壁紙や外壁などの仕上げ材も、費用を抑えるために注意深く選定する必要があります。壁紙や外壁は使う面積が大きいため、使用する面積が大きいほど価格が上昇するためです。
建具を減らす
建具を減らすことは、平屋を建てる費用を抑える上で重要なポイントの一つです。
建具を減らすことで、建具本体やハンドルなどの金物、取り付けの施工費などが削減されます。
無駄なスペースを減らす
平屋を建てる際には、無駄なスペースを減らすことで費用を抑えられます。
無駄なスペースがあると建築面積が増え、それに伴ってコストも増加してしまいます。
設計段階で無駄なスペースを見直し、効率的に使えるレイアウトを考えることが大切です。
平屋と二階建ての比較
ここでは、平屋と二階建てを比較解説していきます。
平屋と2階建ての建築費用比較
平屋と2階建ては同じ建築面積※の場合、2階建ての方が外壁の面積が大きくなるため、建築費用が高くなる傾向があります。
※建築面積とは、建物を上から見たときの面積を指します。
逆に、同じ延べ床面積※の場合、平屋の方が基礎や屋根の面積が大きくなるため、費用が高くなる傾向があります。
※延床面積とは、建物の各階の床面積を合計した面積です。
ただし、間取りや設備、内装などによっても異なるため、どちらが高いと断言することはできません。
しっかりと見積もりを取り、慎重に検討することが重要です。
平屋と2階建てのメンテナンス費用比較
メンテナンス費用も考慮する必要があります。
平屋は1階建てのため、屋根や外壁などのリフォームや修繕が比較的容易であり、メンテナンス費用を低く抑えられる場合があります。
一方、2階建てでは屋根の葺き替えや外壁の塗り替えなどの際に足場を設置する必要があり、それに伴い費用がかさむ傾向があります。
平屋と2階建てのランニングコスト比較
住宅を建てる際には、ランニングコストも重要な要素となります。
平屋と2階建てでは、光熱費や保険料、固定資産税などのランニングコストにも差が生じます。
たとえば、平屋は1階建てであるため、暖房や冷房の効率が良い傾向があります。したがって、平屋は光熱費が2階建てよりも低く抑えられる場合があります。
一方、2階建てでは上下階の温度差や、階段を通じてのエネルギーのロスが発生しやすいため、光熱費が高くなる傾向がある点を把握しておきましょう。
また、保険料や税金も建物の構造や面積によって異なります。
平屋と二階建てでは、火災保険料や固定資産税などが異なるため、ランニングコストの違いを詳細に比較しましょう。
平屋のデメリットとその対策
ここでは、平屋のデメリットとその対策を解説していきます。
プライバシーの確保が必要
平屋では、プライバシーを確保することが課題となります。
隣地との間隔や周囲の建物の高さによっては、家の内部が外から丸見えになることがあるためです。
このような場合、フェンスや植栽を設ける、窓に遮光フィルムを貼るなど、プライバシーを守るための対策が必要です。
日当たりと風通しの確保が必要
平屋の場合、建物の中心部に日光が届きにくくなることや、風通しが悪くなるという問題が生じるケースがあります。
日当たりが悪くなる可能性がある場合、天窓を設置することで採光性を高めることや、中庭を設けて光と風を入りやすくするなどの工夫が求められます。
広い敷地面積が必要なこと
平屋を建てる際、2階建てと比べて広い敷地面積が必要となる点があります。
これは、ワンフロアで床面積を確保するために、建物が横に広がりやすいためです。
対策としては、間取りを最適化して必要最小限の広さで家を建てることや、コンパクトなデザインを採用することが挙げられます。
収納が少なくなりがち
平屋では、壁や仕切りを最小限にすることで居住空間を広げられることがメリットですが、その反面、収納スペースが少なくなりがちです。
特に家族が増えることで、収納が不足することがあります。
したがって、収納スペースを最適化するための工夫(例:壁や床下、屋根裏のスペースを有効活用する)をすることが求められます。
また、定期的な整理整頓を行い、不要なものを減らすことで収納スペースを確保することも重要です。
まとめ
平屋を建てる際には、費用を抑えるためにも、慎重な計画と適切な工夫が必要です。
平屋の魅力として、バリアフリー対応やコミュニケーションのしやすさが挙げられますが、プライバシー確保や収納スペースの不足なども考慮すべきです。
さらに、2階建てとの比較では、建築費用やランニングコストに違いがあることも把握しておきましょう。
最終的には、専門家のアドバイスを活用しながら、ご自身のライフスタイルや予算に合ったプランを検討することが大切です。